妊娠中の白い・透明なおりもの

個人差がありますが、透明・薄い白の様な色のおりものは普通の色です。
弱酸性の為、少し酸っぱい臭いも伴う事が通常です。
ゆるい粘着性もあります。
妊娠中のおりものが真っ白で、酒粘状、クリーム状、チーズ状、豆腐のようにぼろぼろとしている場合はカンジダ腟炎、頚管炎などが疑われます。
外陰部にかゆみを伴うことがあります。
*性行為で感染するので、パートナーも治療が必要になります。
注意
妊娠中におりものの量が増える事は通常ですが、通常よりあきらかに白いおりものが多い場合は、子宮膣部びらん、子宮頸管ポリープ、子宮頚管炎の可能性があります。下着を頻繁に取り替えなければならないようなら、婦人科医の診察を受けましょう。
子宮膣部びらん
びらんとは、ただれのことですが、実際子宮膣部がただれているわけではなく、子宮の膣に面した部分の粘膜が、赤くただれているように見えるため、こう呼ばれます。
子宮膣部びらんは女性ホルモンのさかんな成熟期の女性には多く見られる症状で、大半は良性のものです。
また、生理のある女性の60〜70%が、子宮膣部びらんであると言われています。
これは病気ではないので心配の必要はありませんが、ただ子宮膣部びらんがあると、子宮頸管炎などの感染症を起こしやすくなります。
子宮膣部びらんは子宮頸がんの初期症状とよく似ているので、注意も必要です。
子宮頸管ポリープ
子宮頸管粘膜の増殖性病変で、茎をもつような形で発育して外子宮口から露出していきます。深紅色のポリープ(キノコ状の小さな腫瘍)で、多くは単発で発生し、数mm〜数cmの大きさです。30〜40代の多産婦に多くみられます。がんなど悪性のものに変化することは、ほとんどありません。
子宮頚管炎
子宮頚管炎は単独で起こることはまれで、子宮頚管炎は、子宮頚管内に球菌、大腸菌、淋菌、クラミジア、連鎖球菌などの細菌が入り炎症を起すものです。
子宮頸管は腟と同様に女性性器の中でもっとも感染を受けやすいところであるため50%以上の女性は子宮頸管炎にかかった経験をもっているといわれ、特に出産したことのある女性の場合では60%以上に認められるともいわれています。
子宮頚管炎は慢性化すると不妊になりやすいので、きちんと治療しましょう。